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アームカット。
これを初めてやったのは高3になったころ。
その辺はまたいずれ。
とにかく、それから感情が高ぶった時は必ず切ってた。
やらない時期もあった。
でも、去年から再発した。
酷かった傷痕が、ようやく薄れてきていたのに。
馬鹿だと思う。
でも、やり場のない感情をどこにもっていけばいいのかを考えたとき、結果自分しか思いつかなかった。
自分の体は誰から貰おうが自分のものでしかない。そう思って切っていた。
でも、あたしは見落としていた。
母さんがいつか、この左腕に刻まれたものを見知ったときのことを、考えていなかった。
うちは母子家庭だから、母さんしかいない。
母さんは、これを見たら泣くだろうか。
きっと、泣くだろう。
だって、あまりに汚い。
女の腕とは思えないほどずたずただから。
診療内科に通いだしたことを電話で打ち明けたとき、一緒にアムカのことも打ち明けた。
もうそんなことはしないでくれといわれた。
言うと思った。
そりゃそうだ。
あたしは「うん」って言ったけれど、あたしはそれでもまだ続けている。
裏切りだと思う。
不誠実だと思う。
来月久々に帰郷する。
きっと見せろって言うだろう。
そして、貴女は謝るんだろう。
電話で打ち明けたとき、あたしにそうしたように。
母さんのせいじゃないよ。
そう言っても、母さんはあたしに謝った。
「辛かったのに気づいてあげられなくてごめんね」って。
全部、自分が悪いんだってこと、わかってる。
母さんが謝ることなんかじゃないのに。
むしろ謝るのはあたしのほうなんだ。
父さんが死んでから、母さんはあたしという重い荷を背負って生きてきたようなものなのに。
あたしが母さんの人生食いつぶしてきたようなものなのに。
…ここ何日かは切らずにすんでいたのに。
我慢がならなかった。
今のあたしにとって、アムカはもう感情をぶつける手段ではないのかもしれない。
アムカに、依存しているのではないだろうかと不安になった。
きっとそうだろう。
ただなんとなく「切りたい」と思ってしまったとき、そう感じた。
これを初めてやったのは高3になったころ。
その辺はまたいずれ。
とにかく、それから感情が高ぶった時は必ず切ってた。
やらない時期もあった。
でも、去年から再発した。
酷かった傷痕が、ようやく薄れてきていたのに。
馬鹿だと思う。
でも、やり場のない感情をどこにもっていけばいいのかを考えたとき、結果自分しか思いつかなかった。
自分の体は誰から貰おうが自分のものでしかない。そう思って切っていた。
でも、あたしは見落としていた。
母さんがいつか、この左腕に刻まれたものを見知ったときのことを、考えていなかった。
うちは母子家庭だから、母さんしかいない。
母さんは、これを見たら泣くだろうか。
きっと、泣くだろう。
だって、あまりに汚い。
女の腕とは思えないほどずたずただから。
診療内科に通いだしたことを電話で打ち明けたとき、一緒にアムカのことも打ち明けた。
もうそんなことはしないでくれといわれた。
言うと思った。
そりゃそうだ。
あたしは「うん」って言ったけれど、あたしはそれでもまだ続けている。
裏切りだと思う。
不誠実だと思う。
来月久々に帰郷する。
きっと見せろって言うだろう。
そして、貴女は謝るんだろう。
電話で打ち明けたとき、あたしにそうしたように。
母さんのせいじゃないよ。
そう言っても、母さんはあたしに謝った。
「辛かったのに気づいてあげられなくてごめんね」って。
全部、自分が悪いんだってこと、わかってる。
母さんが謝ることなんかじゃないのに。
むしろ謝るのはあたしのほうなんだ。
父さんが死んでから、母さんはあたしという重い荷を背負って生きてきたようなものなのに。
あたしが母さんの人生食いつぶしてきたようなものなのに。
…ここ何日かは切らずにすんでいたのに。
我慢がならなかった。
今のあたしにとって、アムカはもう感情をぶつける手段ではないのかもしれない。
アムカに、依存しているのではないだろうかと不安になった。
きっとそうだろう。
ただなんとなく「切りたい」と思ってしまったとき、そう感じた。
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